トランプ大統領に負けた習近平、舞台はAPECへ
安倍首相はAPECの場でベンス副大統領と習近平国家主席の間に立ち
アジアを借金漬けにする中国をアメリカと共に批判する一方で
保護貿易主義を唱えるアメリカ(トランプ大統領)に対して抵抗を見せています。
APEC(アジア太平洋経済協力,Asia Pacific Economic Cooperation)のことで
太平洋を取り囲む21の国と地域の経済協力枠組みです。
参加国は、オーストラリア,ブルネイ,カナダ,チリ,中国,中国香港,インドネシア,
日本,韓国,マレーシア,メキシコ,ニュージーランド,パプアニューギニア,ペルー,
フィリピン,ロシア,シンガポール,チャイニーズ・タイペイ,タイ,アメリカ,ベトナム
※中国香港は中国と見なされるので、21カ国となります。
・GDPでは
世界第1位のアメリカ、第2位中国、第3位の日本の世界のGDPの56%を占めます。
・貿易では
世界第1位のアメリカ、第2位中国が含まれており、世界の貿易額の47%を占めています。
・人口では
世界第1位の中国及び第3位のアメリカを含んでおり、世界全体の40%に相当します。
・APEC域内のGDPはここ10年間で2倍になっており、世界各国を見てもこれほど大きな
経済圏は無いのです。 ただ、その各国の思惑はそれぞれ違っており、APECがひとつにまとまることは
なかなかむづかしいのです。
11月17日午前11時頃、パプアニューギニアの首都ポートモレスビーに停泊しているクルーズ船
「パシフィック・ジュエル」の船上で演説した。
これはアジア太平洋経済協力会議(APEC)の関連会合での演説でありました。
要約すると、貿易面や人権問題、その他もろもろの点で中国を攻撃してくるトランプ政権に
「冷戦も本当の戦争にも貿易戦争にも真の勝者はいない」と言っているのです。
これは裏を返せば、中国は今のところホットウォーズ(戦争)をする気はない、
また、冷戦にしても貿易戦争にしてもお互いに傷つくだけだからやめようというのである。
それを強調した一言が下記である。
「自己を封じれば世界を失い、最終的には自己をも失うことになる。」
全体を読ませてもらうと本当に素晴らしい内容のことが書かれており、
世界は貿易で保護主義を取ることなく、自由貿易を続けるべきであると述べています。
トランプ大統領が11月16日にホワイトハウスで語ったところによると
中国が貿易摩擦で取れる行動をまとめた142の項目リストが送られて来たことを明かした。
その内容によるとアメリカ トランプ大統領が求めた要件のうち4~5項目を除いて
ほぼ納得のいく内容だったようである。
ということは、アメリカが望むような形で中国が「妥協」したのであろうか?
それは中国がアメリカに対して「貿易戦争で中国が負けたこと」ではないか?
アメリカ トランプ大統領は、中国に対して第4弾として、知的財産権の侵害として
約2670億ドル(約30兆円)分の中国からの輸入品に対して追加関税を
かけることが検討されていました。
このように中国もしきりと反論はしているが、トランプに押されており、
今回の譲歩案(142項目)も中国の弱腰に他ならない。
スポンサーリンク最終的にプアニューギニアで開かれているアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が
18日に閉幕したが、首脳宣言の採択が見送られた。
これは、宣言の内容を巡ってアメリカと中国が対立したためであった。
変わってパプアニューギニアが議長声明を発表することになった。