米中間の争い、それは「ツキジデスの罠」か、その結末は?
『ツキジデスの罠』、泥沼化したアメリカと中国の覇権争い
第二次世界大戦後、アメリカとソ連という超巨大国同士が
世界の覇を唱えて争った時代を冷戦と呼びます。
それは第二次世界大戦の時にヒットラー率いるドイツを
倒すためにヨーロッパを東から攻めたソ連と
西から攻めたアメリカがドイツのエルベ川で合流しました。
この時代はお互いにドイツという敵に対して手を結び、
享禄し合った時代であった。
しかし、その後ソ連のスターリンによる恐怖心が
自国を守るためにヨーロッパの国を社会主義に変えていった。
後のこれがアメリカを中心とする西側の資本主義国が
許すはずはなく、世界中においての陣取り合戦が始まり。
ヨーロッパを二分する東西分裂となってしまった。
「ツキジデスの罠」とはギリシャの歴史家であり、
アテネとスパルタとの間で戦われたペロポネソス戦争を描いた
戦史で知られている。
近年のアメリカによる中国たたきは中国がアメリカの利益を
脅かす十分な存在であることを示している。
中国の成長ぶりは、ここ数年でGDPの伸び率が10%前後を
推移していたのであるが、ここ最近は6%程度に落ち込んではいる。
そして中国のGDPは2035年にはアメリカを抜くのである。
世界のトップで世界の警察を名乗ってきたアメリカである。
その雄がトップの座を渡すわけがないのである。
それは以前まで巨大国家で世界に覇を唱えていた国が
急速に国力を増大させて来た国が対立して来た国同士が戦争になるのである。
振興国家の台頭が、いずれは既存の超大国に挑むようになり、
やがて新興国との間で覇権争いが起こるのである。
これはアメリカの政治学者グレアム・アリソンがアテネとスパルタとの
紛争の故事を引用して「ツキジデスの罠」と名付けたのが始まりです。
まさにその通り、アメリカはどうしても中国の台頭を許さない。
今現在では国力でも軍事力でアメリカには到底及ばないのである。
しかし、アメリカが本当に恐れているのは中国の人口である。
アメリカも少子高齢化の時代に突入して人口の増加はあまり期待出来ない。
自国の人口を増やすことは容易なことではなく、アメリカ社会は
移民で作られているといってもいいのである。
つまり、人口=国力なのである。
昨日もテレビ「新・情報7daysニュースキャスター」で
ニュースキャスターの安住紳一郎さんが同じことを述べていました。
その中では16件のかこの実例があり、そのうち12件が実際に戦争になり、
わずか4件が戦争を回避したという事実です。
●貿易戦争
実際にはアメリカのトランプ政権が中国に対して一方的に攻撃を仕掛けて見えますが、
本当のところはどんなんでしょうか?
アメリカの中間選挙も終わり、共和党が圧勝でもなかったため、議会運営では
ねじれ現象が出てきます。
しかし、この中国つぶしは共和党・民主党の多少の違いはあってもアメリカの共通する敵として
中国がありますので、アメリカの中国に対する貿易戦争は徹底的に続けることでしょう。
●中国のサイバー攻撃
中国の国内には「APT30」と呼ばれるサイバー集団の存在がある。
そのバックには中国政府が控えており、アメリカだけではなく、世界各国に対して
サイバースパイ行為を行っているのである。 10万人もの規模を要し、
敵対対国に対して常にサイバー攻撃を行っているのである。
●中国の南シナ海の侵略
中国は2002年に「九段線」を宣言して南シナ海の大半を自分の領地だと主張
して来ました。 しかし、近隣のアジア諸国はそれを認めていません。
しかし、中国は経済的な戦略で主張を認めさせてきました。
アメリカはこれに反発して「航行の自由作戦」を行って来ました。
先日はmアメリカの自由の航行作戦に反発した中国が軍艦を衝突させんばかりに
航行を阻止しようとしました。
●人権の問題
中国が新疆(しんきょう)ウイグル自治区で100万人もの少数民族を強制収容して
再教育を行っていたことが発覚して少数民族の弾圧ではないかと世界的に批判を受けています。
これに対して中国は内政干渉だと突っぱねています。
●先端技術での知的所有権の申請数
国連の世界的所有権機関によれば、国際特許は1位がアメリカの出願件数で5万6624件で
2位が中国で4万8882件で中国が追い上げています。 企業別に見ると1位がファーウェイで
4024件、2位がZTE2965件でやっと3位にインテルの2637件となっており、
アメリカも危機感を持っています。
●台湾問題
中国は台湾は中国の一部であり、内政干渉だと宣言しているが、実際には台湾の現政権は
中国とは距離を置いており、独立志向を目指しています。
また、台湾は南シナ海にも近く今後の東アジアの覇権にも影響するためアメリカも
黙ってはおれないのです。
...この様に大きな問題だけでも6大争点があり、今後もまだまだ噴出しそうである。
とにかく中国はGDPで2位でアメリカを追い越そうとしているため、
多くの点でアメリカの言いなりにはなれないのでる。
このままで行くと間違いなく「ツキジデスの罠」に嵌っているのである。