ガン免疫療法はガンと本当に戦えるのか?
ガン免疫療法はガンと本当に戦えるのか? オプジーボの限界とは?
今年のノーベル医学生理学賞は京都大学高等研究学院の
本庶 佑(ほんじょう たすく)特別教授に決まった。
それも待望のガン細胞の免疫性を高める研究だったのである。
私達にとってガンの宣告は「死刑宣告にも似た通達」であった。
まだまだ、ガンを克服できるまでは時間が掛かると思っていたが、
意外なところからガン細胞をやっつける新たな免疫療法を発明したのである。
従来は、ガン細胞をやっけるためのキラー細胞や薬剤に研究者たちが向かっていあたが、
むしろ、ガン細胞がキラー細胞を取り込もうとすることを阻止する免疫療法だったのである。
本来、ガン細胞をやっけるためのキラーT細胞(免疫細胞)の表面に出ているPD-1と
呼ばれているチェックポイント分子がガン細胞の出ているPD-L1と結合されてしまい、
免疫細胞がガン細胞を攻撃することを阻害されてしまっていることに着目してその結合を
薬剤の力で引き離して本来の攻撃力を取り戻させる薬。 それがオプジーボ、免疫チェック
ポイント阻害剤なのです。
しかし、ガンに万能かというとオプジーボは肺がんと残り七つのガンに保険適用されているが、
あくまでも万能薬ではないのである。
上の図でもおわかりのように、確かに、キラー細胞である免疫細胞のPD-1とガン細胞の
PD-L1の結合されることにより無力化することを阻害できれば、ガン細胞をやっけることができる。
しかし、ここに大きな弱点がある。 つまり、免疫細胞の攻撃を復活させれば、ガン細胞を攻撃できるが、
司令塔である樹状細胞は司令を出せない状態が続いたままなのである。
これでは指揮官を欠いた軍隊であり、指揮が取れない攻撃でガン細胞を真から攻撃出来ない状態である。
74年前に開発された「丸山ワクチン」は、免疫学の最先端を行く免疫学ワクチンだったのではないか?
ガン細胞が免疫細胞を無力化するのと同時に樹状細胞も無力化されてしまい攻撃出来なくなってしまいます。
オプジーボはそのためガン細胞と免疫細胞の結合を阻害して攻撃する力を復活させるのですが、
ガン細胞は樹状細胞まで無力化してしまい、それをオプジーボは阻止することはできないのです。
ところが、丸山ワクチンに至っては、免疫細胞の無力化だけではなく、樹状細胞の司令官的役割も
復活させる事が可能であるとわかってきたのです。
今後、オプジーボと丸山ワクチンの併用でなんとかガンを退治出来ないものか?
また、抗ガン剤のような副作用のない新薬が開発されることを望みます。
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